博多うどんの代表「牧のうどん」、全国展開は不可能か?


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福岡県糸島市に本社を持つ「牧のうどん」。福岡県、佐賀県長崎県と展開しており、常時駐車場満杯という店舗も少なくない。
 元来、小倉うどん、福岡うどんの特徴は「麺が柔らかくコシない」といわれている。そんな中、牧のうどんの製麺方法は特殊だ。厨房内に自家製麺機が設置してあり、一玉ごとにぶつ切りにし、ベルトコンベアーで運ばれる。


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 メニュー欄には「固麺、中麺、やわ麺」と3種類ある。ラーメン店では常識だが、うどん店では珍しい。一般的な福岡うどん店の麺の茹で時間は平均20分がちょうど良いと言われている。ところが牧のうどんでは、やわ麺を茹でる為には倍の40分が要され、客の注文の見極めが要求される様だ。加水率が低く、短時間でドンブリ内のスープが麺に吸われる為、補充スープのヤカンが添えつけられている。昆布とかつおで取る秘伝のスープも、糸島本社でしか作られていないので配送できる店舗の距離に限界がある。


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 麺のコシを長時間持続させ、スープの配送人員を最小限に留めているのが「牧のうどん全国展開」出来ない要因に見える。だとすれば大手ラーメンチェーン店の様に、原料の製造場所を1ヶ所に絞り、広範囲で配送できる「セントラルキッチン方式」を採用してみても良いのではないだろうか。実現すれば、バイト店員でも同じクオリティーのうどんを提供する事が出来る。讃岐うどんに近いコシのある牧のうどん。わずか3県での店舗経営は寂しい。全国展開は難しいとしても、九州圏に行き渡る営業戦略を期待したい。

 

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